独学スピーキング練習アプリ探し② ~「SayWow」
次のお試しは「SayWow」
の続き。
次に試したのが「SayWow」というスピーキング練習アプリ。
こちらは何度も引き合いに出している「エンドレス」「スピーク」そして前回の「Praktika」とはかなり毛色が違う。
appleストアでの説明や、サイトでレビューを載せてくださっている方々の話によると、
文法とか語彙とか、そういう練習要素は取っ払ってしまい、ひたすら選択したストーリーを進めるために英会話をしていく
というものらしい。なかなか尖っている。
前回の「Praktika」は王道タイプだったので、対照的なのもすごく楽しみだ。
「SayWow」で冒険の旅へ出る
※以下の内容は1ヶ月ほど前の頃のものです。
早速、画面の指示に従い進めてみる。まず最初の画面が

次の画面へ進むと・・・

自分に関する設定は、さっきのアレだけ!?
「Praktika」であーーーんなにたくさんの設定を行った後なので拍子抜け。
まぁこちらは自分用にカスタマイズされたAIではないしね。
レベルとかも全然関係ないんだね・・・「ゴチャゴチャしたものはぜーーんぶ取っ払いましたぁ!」という印象。
ここではストーリーが複数並んでいて、概要と、ジャンルと、レベルが確認できた。




など。
ごくフツーの話がほとんど無いのは、やっぱり色々変わったシチュエーションでないと盛り上がらないからですかね。
魔女ストーリーに挑戦
一通りストーリー一覧をざっと確認した後、ファンタジー好きなので「魔女の奇妙な冒険」を選んだ。
難易度の星が多いので難しいのかな、と思ったけれど、とりあえず進めてみることに。

ストーリー画面をタップすると、シリアスなストーリーとは対照的に、とてもマンガチックなキャラ「Chiron」という案内係が画面操作の説明をしてくれた。
そうそう、こういう簡単な説明画面が欲しいんですよ。




この復唱チャレンジが終わると、次は指定されたゴールを達成するよう自分で会話を作っていくらしい。
この「自由チャレンジ」では、指定回数内の会話やり取りの中でゴールさえ達成できれば、何をどうしゃべっても良いとのこと。
さっきの復唱チャレンジで練習したお手本の英文はガン無視して、好き勝手に言っちゃっていい、ってことだね(学習にはならないけど)。
全然覚えられないから、自由にしゃべらせてくれて有難い。
ゴールに即した内容を話しているかの判定、そしてこちらが話す内容に合わせアプリ側の会話を変化させていく、というところがAIならではなんでしょう。


自分でしゃべった言葉は音声認識で文字起こしされ、送信前に内容をチェックして間違っている場合は書き直しが出来た(この機能のオン・オフ可能)。
いちいち止まってしまうので面倒ではあるけれど、こちらの発音の悪さなのか音声認識の問題なのか、ちょこちょこ修正は必要だった。
分からない時はヒントをもらったり、AIに質問をしたりも出来る模様。
それらを使わず、さっき復唱で練習した英文は完全に忘れ、自己流でしゃべっていたらいつまでも会話が終了しなかった。
コレ、難しいわ・・・いや、この突拍子の無い内容のせいか!?
だって「アンタに私の生死を決める資格なんてないっ!」なんて、言ったことないし言う予定もないし・・・。
一応何度か再チャレンジしながら、やっとゴールを達成した。
すると次のストーリーがアンロックされ、また同じように進める・・・という流れだった。

この18歳の魔女のストーリーはあまりに現実離れしていて、全く実生活で役立ちそうにないので(笑)、別のストーリー「死を招くメイド」へ変更した。

これまた実生活では使わないだろう内容だった。
まぁ見れば分かるけど。
その他の機能
上記のストーリークエストをこなしていくのが基本だろうけど、このアプリにも他のアプリと同じように「AIとのシチュエーション設定ロールプレイング」機能があり、やはり同じく、他の方々が登録したもの、または自分でオリジナルで設定、とから選べるようになっていた。
今回は適当に、登録されているロールプレイ例から「Getの句動詞をAI先生から勉強する」というものを使わせてもらった。
他に恋愛モノとか親子設定とか、いかにもロープレ的なものもあったけど、興味が無かったので(スイマセン)、普通にそのまんまAIから習うものにした。
なのでAI先生から「getを使った句動詞で知っているものを挙げて」とか「その句動詞で例文を作ってみて」とか、ただのレッスンみたいな内容になった。
ここではふと思いついた「get rid of」を挙げたところ例文を作るようにと言われ、意味を「取り除く」で覚えていたので、それを基に例文を作ってしまい、「捨てる、処分する」だと修正されてまた例文を作っても、パッと思いつかないのでまたつい「取り除く」系の文を作り却下、そしてまた例文・・・の沼にはまってしまった。
墓穴を掘った・・・あ、いや、大変良い学習となりました。。。


これに限らず、先生と会話をしていて自分の発話に問題があると、強制的にAIの指摘が入った。
他のアプリだったら自分で能動的にタップすることで見る内容がすぐに吹き出しの下に表示される。
そしてその指摘により言い間違え等を修正した後の正しい文章を、強制的に2回言わなければならない。
ここで発音が悪いとBADとなって言い直し。ただし自分の発音のどこがどう違うのかは分からず。
どうしても発音がクリアできないと、ずっとそれの繰り返しとなり、会話に戻れなかった・・・。

「SayWow」で気になった点
このアプリで気になった主な点は二つ。
まず「質問」ボタン。
自分が発話した後、文字起こしされ吹き出しに入る。
その横にボタンが付いていて、質問があれば押しましょうという仕様になっていた。
しかしこれ、押すと相手(さっきのChiron)が勝手に解説をするだけで、自分が疑問に感じたことを自由に尋ねることが出来ない。
それって、「質問」ボタンじゃなくて「解説」ボタンでは・・・。

また、しゃべりながら考えていると、そこで回答終了と判断されてしまい、文字起こし編集画面へ遷移してしまう。
まぁこれは他のアプリでも、こういう「自動送信」系は同様の問題なんだけど、このアプリはそれが特に早い気がした。
ちょっと言い淀んだ箇所はいつもそこでピリオドが打たれてしまったりもする。
この編集機能はオン・オフが切り替えられるけど、編集しないとおかしなまま送信されてしまい、おかしな内容に対する指摘が入ってしまう。
この点、なんとかならないもんですかね・・・。

「SayWow」は面白いがメインには出来ない
そんな感じで、英会話によりストーリーを進めるというスタイルは新鮮で面白かった。
自由に話をさせてくれる点がとても良い。
お手本通りにしゃべらないといけなかった時代から、柔軟に対応できるAI時代に変わったということを実感。
ただし、自分にはかなり難しい。
もっと難易度の低いストーリーを選んだらいいのかな。
ただ、「AIとのシチュエーション設定ロールプレイング」の選択できるものが、「スピーク」の充実度からは遥かに遠かったのが残念。
フリートークのネタが無くて困る、という所から始まっているので、ここは結構重要。
まとめると、「SayWow」は物語好きの自分に向いているけれど、スピーキングをきちんと練習していこう!という目的で考えると、これでは遠回り。
もうちょっと解説がないと、練習している感じがしないんだよねぇ・・・。
毎日ほどほどに練習する程度であれば無料で可能なので、その範囲でちょっとずつ、「物語を読む感覚で、ついでに英会話練習」という感じでサブとして楽しく続けたい。
メインのスピーキング練習アプリとして採用できないのは残念だけど、面白いアプリが見つかったので満足。
<③へ続く>


