英語関連の本:「見るだけで英語ペラペラになるA4一枚英語勉強法」は合う人にはすごく良い本
NGワード入りタイトルだけど読んでみた
日本にいる時は、行く機会がある時はいつも大好きな本屋さんに行き、そしていつも英語学習本コーナーに立ち寄っている。
日本人向け英語学習の本って・・・も~星の数ほどあるけれど、本当に目につくのがキャッチーなタイトル。
「たった〇〇で~」
「魔法のように~」
「〇〇だけで~」
「驚くほど~」
「面白いほど~」
「ペラペラに~」
そんなに簡単には行かないことを身をもって知っている私は、こういった類のタイトルの本は信用しないのでなるべく読まないんだけど、今回はYouTubeで有名なネイティブ英会話講師・ニック先生の
「見るだけで英語ペラペラになる A4一枚英語勉強法」
という本を一応読むことにした。
本屋さんで頻繁に目にしていたんだけど、なにせタイトルにNGワードが二つも入っているからねぇ・・・。
読むことにしたのは図書館にあったからで、図書館に無かったら悪いけど読まなかったでしょう。
結論から言うと、ニック先生の教え方そのまんま、つまり良い本だった。
ニック先生は「型にはめて入れ替える」方式
YouTubeのニック先生の動画はいくつか観たことがあり、とても良いと思っていた。
いちいち細かい文法的な理屈は抜きにして、もうまるっと「そういうもんです」で慣れちゃいましょう、というパターン。
我が師匠スティーブ・ソレイシィ先生とかなり似ていて、大きな違いは、ニック先生は「型にはめて入れ替える」をかなり主張しているところかな。
私も勉強したての頃は、「英文法をイチから全部順番に習得し、それに沿って話す」というのをやろうとしていた。
でも長年勉強するうちに悟ったのは、
とりあえずしゃべりたければ、いちいちメンドクサイことは考えず、「そーゆーもん」で流してしまえ
ということだった。
実際に会話をしていると、余計なことを意識していたら間に合わないからだ。
理屈は後で余裕があったら勉強して納得することにして、ひとまずパターンに慣れてしまう。
結局それでしゃべるのがラクになった。
そんな訳で、ニック先生の教えがそのまま書かれているこの本は、とても納得がいった。
A4サイズの紙1枚に、
・先頭にくっつけるパターンフレーズ
・中央の骨格パターン
・最後にくっつけるパターンフレーズ
が枠に分けて書かれていて、その通りやりましょう、というものだ。
気にすべきなのは時制と肯定or疑問or否定か、くらい。
英会話学習初期にこの本を読んでその通りに練習していれば、もっと早くしゃべれるようになっていたかもしれない。
今の世代の人はいいなぁ・・・。
でもこの教え方が合わないという人たちもたくさんいると思うので、この本は「合う人にはめっちゃ合う!」というタイプだと思う。
難点もあり。
とは言え、難点もいくつかあった。
なんといっても「大袈裟」!!
いや、あの、コレを「見るだけで」「ペラペラ」って・・・んなワケないでしょう。
理解した内容を何度も練習することで、やっと瞬発力が付いてパッと言えるようになる、というもの。
編集者がこういうタイトルを付けたのかなぁ?
でもニック先生も本の中で「奇跡のほにゃらら」っていうのを言ってたからなぁ。
奇跡はやめようよ、奇跡は・・・。
また、超初心者の人には難しすぎるし、中級者の人には優しすぎるし、ちょっと向いている読者のレベルが特定しにくい感じ。
「なるほど、そうかぁ」と納得するにはある程度の知識と経験が必要な気が。
でも提示される文章で使われている「言い方」がどれもあまりに単純なので、こんなのばっかりしゃべっていたら幼稚と思われそう。完了形の説明がゼロだし。WHの疑問形もない。
あと、肝心のA4シート内の内容の構成がちょっと分かりにくかった。
それと、とにかくYouTubeサイトへ誘導したいんだなぁとか、内容をもっと詰めて書いたら半額でいいよなぁとか。。。
以上、忌憚のない辛口意見ですが、良い本でした!