chatGPTは英語の先生になれる?(ライティング編)
chatGPTを使ってはいるものの・・・
最近、毎日名前を聞くchatGPT。
と、こんな程度のことに驚いていたのはほんの数ヶ月前だった。
今ではもっと様々な活用が出来ることが知れ渡った。
英語学習にもおおいに活用でき、自分も今まではGrammarlyやGoogle翻訳、DeepLやDeepL Writeを使い分けていたけれど、最近はchatGPTを使う機会が増えた。
と言ってもやはり「回答が正しいのか?」という疑問が常にあるので、100%信じられないのが残念。
そんな最近の例を挙げてみる。
chatGPT先生の文法解説
ニュースで学ぶ現代英語の6月6日放送内容「ゼレンスキー氏 “バフムトかつての広島に似る”」のニュース文の中で、
“Though the enemy is not using nuclear weapons, our cities that have been burned to the ground by Russian bombs and artillery look similar to what Hiroshima looked like in photos after the atomic bombing."
というゼレンスキー氏の言葉があり、
“by Russian bombs and artillery" の “artillery(砲撃)" がなぜ単数形なんだろう?と思った。
番組の中で説明がなかったので、chatGPTに「・・・の文でartilleryはなぜ単数形なの?」と訊いてみた。
答えは、
実際には、"artillery"(砲兵)は通常、複数形として扱われます。つまり、"artilleries"となります。しかし、文中で単数形の"artillery"が使われたのは、文の流れや文脈によるものです。
この文では、"Russian bombs and artillery"(ロシアの爆弾と砲兵)というフレーズが使用されています。ここでの"artillery"は、ロシアの砲兵部隊全体を指しています。つまり、ロシアの砲兵部隊が使用している砲によって都市が破壊されたという意味です。
したがって、この文では、"artillery"が単数形で使われたものの、それは砲兵部隊全体を指す集合名詞としての意味であり、個々の砲の数ではなく、砲兵部隊の存在や行動に焦点を当てています。
なるほど。
で、この回答はOKだったんだけど、今度は質問の仕方を「・・・の文でartilleryが複数形にならないのはなぜ?」にしたところ、
ここで「artillery」が単数形で使用されているのは、一般的な表現方法です。一般的には、"artillery"は集合名詞として使用されることが多く、単数形で扱われます。
“Artillery"は、大砲や迫撃砲などの兵器を指す広範な意味を持つ単語です。この文では、ロシアの爆弾と大砲(迫撃砲)によって都市が破壊されていることを伝えるため、「Russian bombs and artillery」という組み合わせが使われています。
ここで「artillery」を複数形にすると、「Russian bombs and artillery」が2つの異なるものを指しているように受け取られる可能性があります。しかし、文脈から考えると、ロシアの爆弾と大砲(迫撃砲)が一緒に使用されて都市が破壊されていることが伝えられています。
したがって、この文では一般的な表現方法として、「Russian bombs and artillery」のように単数形の「artillery」が使用されています。
最初の訊き方だと
「実際には、"artillery"(砲兵)は通常、複数形として扱われます。」
次の訊き方だと
「一般的には、"artillery"は集合名詞として使用されることが多く、単数形で扱われます。」
どっちなんですか。。。
chatGPT先生の自然な言い回し解説
長年のお悩みの一つ「ネイティブらしい自然な言い回し」を知りたくて、chatGPT先生に教えてもらうこともある。
過去にDeepL Write先生に指摘を受けたのとちょうど比較しやすいのが、下記の例。
ここにある通り、ある日の英語日記をDeepL Writeで添削してもらい、分かりやすい指摘だったのが2段落目の
“I found the first plum trees of the year with small but adorable flowers."
だった(これは最初に自分で書いた文)。
DeepL Writeに
" I found the first plum trees of the year with small but lovely blossoms."
と修正され、解説は付いていないので自分でナルホドナルホドと納得した。
これを最近、chatGPTの方で「英語ネイティブが話す自然な言い方になるよう修正して」と頼んでみた。すると
“I discovered
the first plum trees of the year adorned with small
yet charming flowers."
という、自分では全く思いつかない文章が紹介された。
そこで「どうしてそのように修正したのか分かりやすく説明して」と頼んだどころ、
元の文は、意味的には正しいですが、より自然な英語の表現にするために修正しました。
- “found"を"discovered"に変更しました: 「discovered」はより文学的な響きがあり、発見的な感覚を強調することができます。
- “of the year"を後ろに移動しました: 「the first plum trees of the year」というフレーズは、一連の情報を提供するため、後ろに置くことが自然です。
- “adorable"を"charming"に変更しました: 「charming」は花に対してより一般的に使用される形容詞であり、自然な表現です。
- “flowers"の前に"yet"を追加しました: 「yet」を使用することで、小さな花と魅力的な花が同時に存在することを強調し、より洗練された表現になります。
以上の修正を行うことで、より自然で表現力豊かな英語の文になりました。
・・・いや、それってまるで「文学」では・・・??
ともかく、2番の説明がヘンなので、「2番の説明って正しいの?後ろってどこ?」と質問。すると
おっしゃる通り、私の説明の2番目に誤りがありました。お詫び申し上げます。
“of the year"はそのままで、文のままにしておりました。訂正いたします。
おっしゃる通り、文の後ろに「of the year」と追記するべきでしたが、誤って説明に含まれておりませんでした。申し訳ございません。お手数をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
い、いや、そんなに謝らなくてもいいから・・・。
で、「adorned(装飾された)なんてネイティブが普通に使うの?」と尋ねると、
おっしゃる通り、「adorned」は一般的な日常会話ではあまり使われない表現です。私の前回の回答において、より文学的な表現として提案しましたが、より一般的な表現に修正する必要があります。
修正した文を以下に示します:
“I discovered the first plum trees of the year, with small but lovely flowers."
修正した文では、より一般的な形容詞である「lovely」を使用して、花が魅力的であることを表現しています。また、「adorned」の代わりに、「with」を用いて花が存在することを述べています。
お手数をおかけし、誤った情報を提供してしまったことをお詫び申し上げます。修正した文がより自然な表現となっていることをお伝えいたします。ありがとうございました。
結局、最初の文とたいして変わらない文だった、というオチ。
最大の問題点、迷走回答
chatGPTが最も優れているのは、やはり対話形式で話を続けられるところ。
本当に人間みたいでちょっとビビッてしまう。
ただ、上記の例の通り、回答があちこち迷走してしまい、何が正しいんだか分からないのが大問題。
訊く度に、謝罪しながら答えがコロコロ変わる。
これじゃ何が正しいのか分からない。
これからもっと優秀になり、いずれ何を聞いても信頼できるようになるのかなぁ。
でも、理解出来なければ何度でも、顔色を伺う必要もなく「もっと分かりやすく教えて!」「それってどーゆーことなのよ!?」と訊きまくれるのは、遠慮しがちタイプな学習者には心強い。