洋楽練習:Bad Day (Daniel Powter)
Bad Day (Daniel Powter)
★初回学習(①部分):2021/1/24
★AI利用で追加学習(②以降):2025/10/11
①知らない or あやふやな表現
・fade:〔光・音などが〕消えていく、弱まる、〔色などが〕薄れる、あせる
・passion:情熱
・carry on:進み続ける
・hit a new low : 下落する
・fake:偽造する、捏造する
・way off : 遠く離れて、ずっと遠くに 大きく外れて、全く間違って
・fall to piece:ばらばらになる[壊れる]、崩れる、粉々になる
・take down : 倒す、やっつける
・turn around : 上向きにする、好転する[させる]
・go for a ride : 〔車や列車などに〕乗客として乗る
・go on the blink : 調子が悪くなる、故障する
②細かい確認
~ Verse 1 ~
“Where is the moment we needed the most" 
この「we」は、話し手と相手を含む「私たち」を指すと考えられる。
また、恋人・友人・または比喩的に「人間みんな」という広い意味でも読める。
“You kick up the leaves and the magic is lost"
直訳「君は落ち葉を蹴り上げて、魔法が消えてしまう。」
「落ち葉を蹴り上げる」:子どものように楽しいこと
これをしても、もう楽しく感じられない。「魔法(=心の輝き)」が失われた。
つまり「(日常の何気ない行動を通して)かつてあった心のときめきや幸せな気分がもう感じられなくなった」という心情を象徴している。
“They tell me your blue skies fade to grey" / “They tell me your passion’s gone away"
ここでの 「they」は特定の人物ではなく、「世間の人たち」や「周りの誰かたち」 をぼんやり指している。
→ 「人づてに聞いたよ」「周りがそう言ってたよ」といったニュアンス
ここまでで、「we」→「you」→「they」と移り変わっているが・・・
感情の流れ(イメージ)
「誰にでもうまくいかない時がある(we)けど、
今の君は特につらそうだね(you)、
周りもそう言ってるよ(they)。」
というように、「共感 → 相手への寄り添い → 外から見た描写」という自然なストーリーフローになっており、「今の君の状態」を優しく描いている。
“And I don’t need no carrying on"
“carry on"で「続ける」なので、"no carrying on"で「引きずらない」
not + no という二重否定は口語的・強調のため(また、感情を強めるリズムや響き)で、「no」を入れなくても「引きずることは必要ない」→「もう引きずらない」となるが、そこにさらに「絶対に」という強調が入っている。
主語が「I」になったのは、語り手が自分自身の内面や決意に焦点を戻し、それまで観察していた相手や周囲の状況から離れて、
「もうこれ以上巻き込まれない・引きずらない」という意思を示すため。
~ Verse 2 ~
“You stand in the line just to hit a new low"
「stand in the line」は、日常的に列に並ぶこと(カフェ、レジ、銀行、公共のサービスなど)のイメージ。
比喩的に「我慢して待っている」「嫌なことに耐えている」意味でも使われる。
「new low」:今まで経験したことのない低い状態、落ち込んだ状態
「hit a new low」:「過去最悪の状態に達する」という口語表現
つまり、「小さな日常の行為すら落ち込む原因になっている」ことを象徴している。
~ Chorus ~
“You’re taking one down"
直訳「あなたは1つ倒している、1つ落としている」
「take one down」はここでは 心理的な打撃・挫折 を表す比喩として使われている(「一つ失敗する」「一つ落ち込む」)。
“You say you don’t know" / “You tell me don’t lie"
「あなたはどうしていいか分からない。正直に言ってほしいと私に言う」
“You work at a smile and you go for a ride"
「work at」:努力する、頑張る
「go for a ride」:文字通り「車で出かける」だけでなく、軽い気分転換・現実逃避のニュアンスも含む。
→ (悪い日をやり過ごそうと)「無理に笑顔を作り、気分転換にドライブに出かける」
“The camera don’t lie"
直訳「カメラは嘘をつかない」
→ 実際の映像や写真は事実しか映さない、という意味で、現実や真実を象徴する表現。
“You’re coming back down and you really don’t mind"
「come back down」: 高揚・一時的な浮き上がりから現実に戻る、または落ち込む
「you really don’t mind」は、ネガティブな状況にあっても、受け入れているニュアンス。
※これは単に状況を描写し感情の連鎖や浮き沈みをそのまま表現しているだけで、歌詞の語り手は 「こうすべき」「こうしてはいけない」 とは言っていない。
~ Bridge ~
“Well you need a blue sky holiday"
「blue sky holiday」:青空の休暇
“The point is they laugh at what you say"
直訳「重要なのは、あなたの言うことを彼らは笑うということ」
→「周囲の人はあなたの気持ちや愚痴を軽く見ている」
悪い日や不満を吐露しても他人には理解されないことを示し、現実は無理解・孤独 という心理を描写している。
~ Pre-chorus ~
“That you could be well on that strong"
直訳「あなたは本来、十分に強くいられるはずだ」
「well on ~」: 「~の状態にある」「~を十分に発揮できる」(口語・比喩的表現)
~ Verse 3 ~
“So where is the passion when you needed the most" / “(Oh) you and I"
冒頭のVerseでは 「we」だったのが「you」に変わり、「歌い手も含めての共通の経験」「感情の共感」を示す。
フォーカスが 相手のbad dayの心理に移っている。
“(Oh) you and I" で再び「語り手(I)」を登場させ、「あなたの気持ちに寄り添いながら、自分もそこに関わっている」という心理的な接点を表す。
③その他のポイント
後半まで何度も “And I don’t need no carrying on" と言って「自分はその感情に巻き込まれない」としつこく主張しているようだが、歌い手はめちゃめちゃ冷静に励ましているということ?
“And I don’t need no carrying on" の役割として、
・繰り返しの効果
「語り手はもう余計な感情の混乱に巻き込まれない」という意思の強調
・心理的ニュアンス
相手のbad dayには共感しているが、自分の心は冷静に保って余計な感情の波に飲まれず、状況を観察・理解している
⇒ 歌い手は感情的に振り回されず、冷静に相手を励ます存在として描かれている。
この曲は 「悪い日をそのまま受け止めつつ、相手を否定せず、冷静に共感する」 という心理描写が中心。


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